耐震補強工事

耐震補強工事を依頼すべきタイミングとは?方法や費用相場もご紹介

耐震補強工事を依頼すべきタイミングとは?-top

地震大国である日本では、いつどこで大きな地震が発生するかわかりません。耐震補強工事を行って住宅の安全性を高めることは、大切な資産を守ることだけでなく、家族の安全を守ることにもつながります。

この記事では、耐震補強工事を依頼すべきタイミングを見極める5つの方法と、具体的な耐震補強工事の方法を解説します。耐震補強工事にかかる費用や工期、活用できる可能性のある補助金・助成金などもご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

耐震補強工事を依頼すべき5つのタイミング

耐震補強工事とは、地震に強い住宅へ改善させることを目的に、耐震構造を補強する工事のことです。耐震補強工事を依頼すべきタイミングの見極め方を5つご紹介します。

<耐震補強工事を依頼すべき5つのタイミング>
  1. 目安として建てたのが2000年以前である
  2. 過去に増築や改築を経験している
  3. 外壁のひび割れなど劣化が目立っている
  4. 吹き抜けがある
  5. 耐震診断の結果で総合評点の値が1.0を下回っている

それぞれを詳しく見ていきましょう。

1.目安として建てたのが2000年以前である

築年数が40年以上経過している住宅は、1981年までに着工された「旧耐震基準」で造られた住宅の可能性が高いです。旧耐震基準は、震度5相当の地震を想定した耐震基準であり、震度6~7相当の地震に耐えられません。築40年以上の住宅にお住まいの場合は、耐震診断を受けて住宅の状態を確認することをおすすめします。木造住宅において法律の改正が2度ありました。まず1981年。その後1995年の阪神・淡路大震災を経て2000年に改正されました。2000年以前に建てられた住宅は耐震診断をおすすめします。

2.過去に増築や改築を経験している

過去に増築・改築を行っている場合は、接合部分の強度が不十分な可能性があり、地震による被害を受ける可能性があります。増改築を2回以上行っている住宅の場合は、より注意しなければなりません。

3.外壁のひび割れなど劣化が目立っている

外壁や基礎部分にひび割れが見られる場合や、住宅が傾いている場合など、建物の劣化が目立つ場合も要注意です。築年数が浅かったとしても、このような劣化が見られる場合は工事に問題がある可能性もあるため、耐震診断を受けましょう。

4.吹き抜けがある

吹き抜けがある住宅は、一般的な住宅と比較して柱と壁の量が少なく、地震が発生した際に建物全体がゆがむ可能性が高いです。目安として、1辺あたり4m以上の吹き抜けを設けている場合は、耐震診断を受けて状態を確認してください。

5.耐震診断の結果で総合評点の値が1.0を下回っている

耐震診断では、結果がIw値によって公開されます。これは、震度6強の地震に対する耐震性能を示す数値であり、以下4つのうちいずれかの評価を受けます。

【総合評点の値による評価の基準】
0.7未満 倒壊する可能性が高い
0.7~1.0 倒壊する可能性がある
1.0~1.5 一応倒壊しない
1.5以上 倒壊しない

総合評点の値が1.0を超える場合は「一応倒壊しない」「倒壊しない」に該当するため、安全です。
しかし総合評点の値が1.0未満の場合はリスクが高いため、耐震診断後のタイミングで耐震補強工事を依頼してください。

耐震補強工事の方法は大きく4種類

耐震補強の図縮小版③

耐震補強工事の方法はさまざまです。先ほど解説したタイミングに当てはまる場合は、まず耐震診断を受け、以下のうちどの内容の工事が必要かを確認しましょう。

<耐震補強工事の方法>
  • 壁の増設工事
  • 屋根の軽量化
  • 基礎の補修工事
  • 金物の設置工事

それぞれの工事内容を順番にご紹介します。

壁の増設工事

外壁や内壁に、「耐震壁」や「制振装置」を設置する補強工事です。状況に応じて柱を追加する工事や、窓を小さくして壁を増やす工事も行います。木造住宅の場合に実施される場合が多く、壁を剥がす作業も伴うため、その他の工事と比較するとやや高額です。

屋根の軽量化

屋根を軽量化して、建物全体にかかる負担を和らげる工事です。一例としては、瓦屋根を金属屋根に交換する作業などが行われます。台風などの影響により、屋根にダメージが生じたタイミングを機に、工事を依頼するのもおすすめです。

Before

外壁工事 before3

After

外壁工事 after3

基礎の補修工事

基礎部分に、ひび割れなどのダメージが見られる場合に行う耐震補強工事です。基礎の打ち直しなどにより、建物全体の強度を高められます。大規模な工事に見えますが、もともとの基礎をそのまま利用できる場合も多く、壁の補強工事と比較すると工費を抑えやすいです。

金物の設置工事

耐震金具を設置して、耐震性を強化する工事です。土台と柱の接合部分などに金具を取り付けます。耐震補強工事のなかでは作業内容がもっとも軽く、工費を抑えられます。耐震診断による評点の評価が高くても、やや不安が残る場合に依頼する工事としてもおすすめです。

耐震補強工事の依頼にかかる費用と工期の目安

耐震補強工事を依頼する際にかかる費用と工期は、工事の内容によって大きく変動します。工事が必要なタイミングが訪れた場合は、まず耐震診断を受けてどのような工事が必要かを確認してください。耐震補強工事が可能な会社に依頼すると、その場で見積もりも受けられます。

<耐震補強工事にかかる費用と工期の目安>
  • 耐震補強工事費の目安は150万円前後
  • 耐震診断の費用は20万円前後
  • 耐震補強工事には補助金・助成金を使える場合がある

一部もしくは全部の費用が補助される可能性もあるため、国や自治体の制度についても併せてご紹介します。

耐震補強工事費の目安は150万円前後

日本木造住宅耐震補強事業者協同組合による調査結果によると、耐震補強工事にかかった費用は築年数に応じて次のとおりです。

【耐震補強工事費用の目安】
築年数 工事費の平均額
築20年未満 949,853円
築30年未満 1,308,624円
築40年未満 1,699,827円
築40年以上 1,899,074円

目安としては、150万円前後と考えるとよいでしょう。なお、工期の目安は、工事内容に応じて以下のとおりです。

【工期の目安】
基礎の補強など 1~2週間前後
壁の補強 2週間~4週間
柱や土台の交換 4週間以上

耐震診断の費用は20万円前後(自治体で補助金を使う場合)※精密耐震診断になります

精密耐震診断では、以下のような項目の確認を行えます。

<精密耐震診断の検査内容>
  • 外観を含む家の形状
  • 屋根裏や床下の状態
  • 水回り
  • 基礎
  • 周辺環境

耐震診断にかかる費用の目安は、20万円~25万円です。

耐震補強工事には補助金・助成金を使える場合がある

耐震補強工事を行う場合は、国や自治体から補助金・助成金が交付される可能性があります。サポートの内容はお住まいの地域によって異なるため、精密耐震診断を依頼するタイミングで制度を確認しておきましょう。一例として東京都町田市では、上限100万円までの補助金を交付しており、平均的な工事費の約1/2を賄えます。

まとめ

耐震補強工事を依頼すべきタイミングは、2000年以前の建物、外観などにひび割れが見られる場合など5つです。何らかの異常が見られた場合は、まず精密耐震診断を受けて、どのような耐震補強工事が必要かを確認してください。

アーバンリフォームは、町田市・川崎市・横浜市を中心とする地域密着型の住宅リフォーム専門店です。徹底した精密耐震診断を行い、本当に必要な工事のみを適正価格でご提案いたします。耐震補強工事が必要と思われるタイミングが訪れた際は、お気軽にお問い合わせください。

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