浴室リフォーム

水回りの中でも、特に清潔な状態を保ち続けたい浴室ですが、築後10年を経過すると傷や汚れが目立ちはじめます。そのほかにも「冬場は冷え込みやすくて入浴するのが嫌になる」「お風呂のお湯がすぐに冷めてしまう」など、浴室に関する不満をお持ちの方は多いかもしれません。

そんな不満を解消し、居心地の良い空間へと一新させる方法が浴室リフォームです。この記事では、浴室リフォームに適したタイミングや、工事内容ごとの費用相場、そして浴室リフォームを依頼するメリットについて解説します。

浴室リフォームを依頼するタイミングの目安は前回の工事後15年～20年

浴室の寿命は、新築もしくは前回の工事から15年～20年とされています。丁寧にメンテナンスを行っていれば、約20年が経過しても、カビなどの目立ちやすい汚れなどは予防できる場合が多いです。 しかし、つなぎ目などに細かいひび割れなどのトラブルが発生する可能性が高まるため、注意しなければなりません。

浴室内の見えない場所から水漏れが発生した場合、基礎部分や浴室以外の部屋に水が流出し、木部などを腐食させる恐れがあります。この状態のまま放置すると建物全体を傷めてしまうため、定期的なタイミングで検査とリフォームが必要です。

浴室リフォームの依頼に適した5つのタイミング

浴室リフォームのタイミングとして、ひとつの目安となるのは新築・工事の15年～20年後です。しかし、それ以外のタイミングだとしても、以下のような症状が見られる場合は、浴室リフォームの相談や依頼をおすすめします。

＜浴室リフォームの依頼に適した5つのタイミング＞

1. 浴槽や壁にひび割れやサビがある
2. 浴室のコーキングにひび割れがある
3. 掃除をしてもすぐにカビが付着してしまう
4. 排水溝から嫌な臭いがする
5. 家族構成やライフスタイルが変わった

上記のタイミングで浴室リフォームをおすすめする理由について、順番に見ていきましょう。

1.浴槽や壁にひび割れやサビがある

浴槽や壁、床などにひび割れやサビがある場合は、できるだけ早く浴室リフォームを依頼することをおすすめします。これらの亀裂から水が浸入し、建物を腐食させる恐れがあるためです。サビは湿気によって拡大しやすいため、放置する期間が長ければ長いほど、汚れが目立ちやすくもなります。

2.浴室のコーキングにひび割れがある

コーキングとは、浴室の壁に敷き詰められているタイルや、浴槽のつなぎ目として使われる樹脂製の資材です。コーキングにひび割れがある場合、この箇所から浴室の水が建物の内部に侵入し、木部などを腐食させる恐れがあります。

3.掃除をしてもすぐにカビが付着してしまう

浴室内の壁や天井などにカビがあり、掃除をしてもすぐに付着してしまう場合は、目に見えない壁の内側でカビが繁殖している可能性が高いです。この場合は、壁の内側のカビを除去しない限り有効なケアができず、最悪の場合はアレルギーを引き起こすなどのトラブルにも発展しかねません。

4.排水溝から嫌な臭いがする

排水溝から嫌な臭いがする場合は、浴室内のパイプが劣化して古い水が溜まっている可能性や、排水トラップが劣化している可能性が考えられます。これが原因の臭いは、上辺だけの掃除では解消できないため、臭いが気になりはじめたタイミングも浴室リフォームに適したタイミングのひとつです。

5.家族構成やライフスタイルが変わった

家族構成やライフスタイルが変わった場合も、浴室リフォームに適したタイミングです。具体的に、いくつかのケースをご紹介します。

＜浴室リフォームの検討が必要な家族構成・ライフスタイルの変化例＞

• 家族に要介護者がいる
• 家族の高齢化によって既存の浴室が使いにくくなった
• 高齢者に多い「ヒートショック」が心配である
• 小さな子どもが安心して入浴できるように室内を暖かくしたい

浴室リフォームにより、浴室内を清潔にできるだけでなく、機能性を高めることも可能です。たとえば「段差をなくす」「浴槽を浅くする」「手すりを設置する」といった方法で、高齢者の方でも浴室を使いやすくなります。

また、暖房機能の追加や最新のユニットバスへの交換により、浴室内がより暖かくなります。室外と浴室内の温度差が原因で発生しがちなヒートショック対策にも、浴室リフォームが有効です。

浴室リフォームの工事内容ごとに見た費用相場

浴室リフォームの費用相場は、工事の内容により大きく異なります。あくまでも目安となりますが、ユニットバスや関連設備本体の価格と工事費を合計した費用は、工事内容ごとに次のとおりです。

【浴室リフォームの工事内容ごとに見た費用相場】

ユニットバス同士の交換	50万円～150万円
在来浴室からユニットバスへの交換	60万円～150万円
浴槽のみの交換	10万円～50万円
浴室の移動や増築工事	75万円～250万円

浴室リフォームを依頼する4つのメリット

浴室リフォームには、まとまった費用がかかります。そのため、浴室リフォームをすべきタイミングであることを自覚していても、なかなか工事の依頼に踏み切れないかもしれません。しかし、浴室リフォームを行うことにより、以下のように多くのメリットを得られます。

＜浴室リフォームを依頼する4つのメリット＞

1. すべての家族が安心して入浴できるようになる
2. 衛生的な問題を解消できる
3. 在来浴室からユニットバスに交換すると入浴時間がより快適になる
4. 光熱費を節約できる可能性がある

順番に確認していきましょう。

1.すべての家族が安心して入浴できるようになる

浴室リフォームにより、現在の浴室と比較して安全性が高く、使いやすい浴室に改善できます。バリアフリータイプに変更すれば、介護がしやすくなります。滑りにくい床材を導入することにより、小さな子どもがいる家庭でも入浴時のリスクを減らすことが可能です。

2.衛生的な問題を解消できる

カビやサビなどが発生している浴室は見た目が悪く、継続的に吸い込むことによりアレルギーを発症する恐れもあります。浴室リフォームを行うと、壁の内側に溜まっているカビを一掃できるため衛生的です。水垢などの汚れが溜まりにくい最新の浴槽にも、変更できます。

3.在来浴室からユニットバスに交換すると入浴時間がより快適になる

在来工法の浴室は浴槽が狭く、足を伸ばして入浴することが困難です。在来浴室から広いユニットバスに変更すると、入浴時間がより快適になり、リラックスして過ごせる可能性が高いでしょう。どうしてもユニットバスを設置するスペースが足りない場合は、浴室そのものを移設する工事も可能です。

4.光熱費を節約できる可能性がある

浴室に関連する設備は年々進化しています。省エネ性能が高い「高断熱浴槽」などを導入することにより、追炊きやお湯足しなどの回数を減らせるため、光熱費の節約が可能です。また、節水機能付きのシャワーヘッドへの交換により、水道代を削減できる可能性もあります。

まとめ

浴室リフォームを依頼すべきタイミングは、浴槽や壁などに細かな傷が付きはじめる、新築・工事から15年～20年後です。15年未満だとしても「ひび割れがある」「臭いが気になる」「すぐにカビが生えてしまう」などの問題が見られる場合は、浴室リフォームを検討すべきタイミングといえます。

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